煎茶の美味しい淹れ方とはどんな方法があるのか-1

煎茶とはどんなものか

お茶にはたくさんの種類があり、日本人に愛される飲み物として日々進化を遂げてきました。特に煎茶は日本で一番流通しているお茶であり、お茶の8割を占めているといわれています。これは緑茶の一種とされていますが、玉露と似ており、実際に摘み取るお茶の木は同じです。

しかし、実は玉露とは栽培方法が違います。煎茶は新芽が出たら、太陽の光を浴びせ続けて育てますが、玉露は新芽が出るか出ないかのころに、日よけを立てて育てます。これによって玉露は渋みが減ってコクが増え、煎茶は適度な渋みや香りが際立つようになります。つまり、煎茶を入れるときは、その特徴である香りと渋みを大切にする必要があるのです。お茶の淹れ方、飲み方もまたさまざまにありますが、どのお茶にも特に美味しい注ぎ方や飲み方があります。

ここでは煎茶の美味しい淹れ方や飲み方を紹介します。まず、同じ煎茶でも、普通のものと深蒸し煎茶があります。これは普通のものよりも、倍の時間をかけて蒸して作られたものですが、長い時間蒸したために茶葉が細かく、粉のように見えることがあります。これはお茶としての色合いも濃く出ますし、また、抽出したときに細かい茶葉が湯の中に入り、抽出しただけでは得られなかった成分を体内に取り入れることもできるのです。

煎茶にはさわやかな香りと渋み、うまみがあるとても美味しいお茶になります。そしてその美味しさを引き出すには、いくつかのコツがあります。どんなお茶かをきちんと踏まえたうえで、その特徴や味わいを生かしてお茶を淹れたり、飲んだりすることは、とても大切なことといえるでしょう。こうした前知識を知っておけば、より美味しくお茶を飲むことができるはずです。

温度調節と茶葉について

では具体的に、どのようなところに注意をすれば美味しいお茶が仕上がるのでしょうか。そのポイントの一つとして、例えば、温度調節はとても大事であるといえます。少し冷ましてから抽出すると、味わい深くなり美味しくなります。

具体的にどうするのかといえば、まず飲む人の分だけ湯呑を用意します。これは温めたものでも冷たいものでもなく、常温のものが望ましいのです。そこに、沸かした湯を8分目まで注ぎます。これで、ほどよく湯の温度が下がり、湯呑も少し温まるので、適温のお茶を用意しやすくしてくれるという役割があります。また、8分目まで入れるのは、このあとその湯を使って茶を入れることで、適切な量がわかりやすいからということもあります。

このあと、急須に茶葉を入れて、湯呑の湯を急須にすべて入れます。一度常温の湯のみに入れた効果で、湯の温度が下がり、適温になるのです。80~90℃が適した温度といわれています。

茶葉の量としては、たいてい3人で6gくらいと考えるのが適当ですが、もし人数が少ないのであれば、一人分の茶葉を多めに設定するのがよいでしょう。1分ほど抽出時間をとり、時間がたったら、急須の中をのぞいてみてください。茶葉がきちんと開いていれば、抽出できている証拠です。こうしたひと手間があることで、お茶はより美味しくなり、いつもとは違う香りや風味がぱっと開くのです。このような点に毎日気遣うのは難しいかもしれませんが、たまには丁寧に淹れてみるのもおすすめです。ふだんと気分が変わり、お茶の本当のおいしさに気づくことができるでしょう。

注ぐときのポイント

茶葉の量や、抽出時間など、お茶を淹れる際に気にするところはいくつかあります。このポイントを押さえておけば、確かに美味しいお茶を淹れることができますし、煎茶の香りや苦みといったよいところを十分に出すことができるでしょう。しかし、お茶を淹れただけでは、美味しいお茶にたどり着いたとはとてもいえません。もう一つ忘れてはならないのが、お茶の注ぎ方です。この注ぎ方が変われば、飲むときの印象も変わってしまいますし、手間暇かけて淹れたお茶の効果がなくなってしまう可能性もあります。

ではどういったところに気をつけて淹れればよいのでしょうか。

まず、茶の味が均一になるように、配慮する必要があります。これは「まわし注ぎ」という方法をとるのがおすすめです。この方法は、まず湯呑が三つあったとし、それぞれの湯のみに番号を1、2、3とつけるとします。そうすると、1→2→3と順番にそれぞれを半分くらいまで注ぎ、そのあとに3→2→1の順で再度残りを注ぎます。ポイントとしては、2回目は折り返して入れることになるので、最初の順番と逆になります。なぜこの方法をとるかといえば、こうすることで、味が均等になるから、と言われています。お茶は最初が薄く、最後が濃くなるので、それをうまくそれぞれに分散させるためのよい方法なのです。

また、注ぐときは、最後の1滴まできちんと出すことが必要です。なぜなら、最後の1滴には煎茶のおいしさがぎっしりと詰まっているからです。この味で美味しさが決まることもあるので、最後の1滴まできちんと注ぐことを心がけましょう。